「大人の街」として海外の有名ブランドショップが軒を連ねる 東京・銀座、有楽町地区。
この街に2007年、若い世代を主な顧客層とする丸井や東急ハンズなどが相次いで進出し、さらに多くの人を引き寄せて活気づいている。
今後もブランドショップの出店が広がるのは確実であり、平成20年を迎えて 銀座・有楽町のブランド化 は一段と加速しそうだ。
丸井が中核テナントとして入店する複合商業施設「有楽町イトシア」が開業したのは2007年10月。 オープン初日には平日にもかかわらず約10万人が訪れるなど、賑わいをみせている。
顧客の中心である学生層に加え、丸井を「卒業」した若い社会人をターゲットにした新基軸が受け入れられ、目標を上回る好調な立ち上がりをみせている。
また、2007年9月にオープンした 銀座 の商業施設「マロニエゲート」に核テナントとして入店した東急ハンズも「会社帰りの人たちに立ち寄ってもらっており、既存店舗にはない新しい客の取り込みに成功した」と手応えを感じている。
こうした新規出店効果が近隣にも波及し始めている。 有楽町 の丸井にほぼ隣接する格好で店舗を構える有楽町西武の10月売上高は、店全体で2006年同月を1割近くも上回った。
同店は競争力を高めるため2006年9月にリニューアルを実施していたが、リニューアル直後よりも有楽町 イトシア開業後の方が売り上げを伸ばしている。
◆ブランド進出でパワー増大
一方、2007年9月にリニューアルオープンしたプランタン銀座も「銀座 が最注目されたことで、50代が新たな客層に加わった」と驚く。
当初は丸井と客層が重なるために危機感を抱いていたが、新規出店に伴って人を呼び寄せる効果が高まったことで新たな顧客層の開拓につながった。
三越や松坂屋など以前から 銀座 に店を構える大手百貨店も大規模開発を計画し、さらなる集客層を目指している。
銀座三越では平成22年に増床オープンを予定しており、現在2万3千平方メートルの売り場面積隣接する駐車場に新館を建てるなどして、倍近い4万平方メートル以上に増やす。
三越と伊勢丹は2008年8月に経営統合するが、持ち株会社の本店は現在の銀座三越に置く。 このため、新グループ最初の大規模共同開発プロジェクトがこの増床となり、「統合のシンボル」と位置づける。
両社のノウハウを結集し、一銀座地区 番店を狙う。 また、大丸と松坂屋が経営統合して発足したJ・フロントリティリングも24年に銀座松坂屋を立て替える計画だ。
こちらも銀座店をグループの旗艦店とする予定で、「百貨店の概念に捉われない新たな事業モデルを目指す」という。
銀座・有楽町 をめぐっては海外高級ブランド勢が一斉に進出している。 業界関係者は「ニューヨーク、ロンドンに並んでプレステージの高い 銀座 に出店することで、そのブランド価値がさらに高まる」と指摘する。
伊高級ブランド「ジョルジオアルマーニ」は2007年11月、晴海通り沿いにアルマーニ銀座タワーをオープン。
スパやレストランも併設する新業態で、新たな顧客を取り込む作戦だ。 仏高級宝飾品ブランド「カルティエ」も中央通りにある銀座2丁目ブティックをリニューアルオープン。
ビルの外壁をゴールド一色にしてブランドイメージを強調している。 伊高級宝飾品ブランドの「ブルガリ」も2007年11月、中央通りをはさんでカルティエと向かい合う場所にブルガリ銀座タワーをオープン。
レストランやバーも備え、売り場面積は世界最大級の約940平方メートルに達する。 まさに旗艦店との位置付けだ。
こうした新たに商業施設の開業や既存百貨店の改装・増床、それに有名ブランド店の相次ぐ進出などによって、銀座・有楽町地区 のブランド力は確実に高まっており、「商圏全体のパワーが増大している」(プランタン銀座社長)
新宿や渋谷、池袋など他の商圏との競争は激化しているが、銀座・有楽町 が一歩リードしているのは間違いない。
(1月1日付産経新聞より)
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