◆初の大都市型 東京マラソン 雨の都心を3万人疾走
市民ランナーとトップランナーが初めて共に東京都心を走る「東京マラソン 2007」が2月18日、開かれた。
雨の中、外国籍のランナー約1500人を含む3万870人が参加し、沿道に詰めかけた観衆は約178万人。
国内最大規模で、ニューヨークやベルリン・マラソンと並ぶ日本初の 大都市マラソン となった。
銀座など都心部の道路が 最長7時間 近く通行止めとなったが、大きな混乱はなく、ランナー全体の約97%に当たる2万9852人が制限時間内に完走した。
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大会は国内唯一の「移植者の部」を持つ「東京シティロードレース」と
「東京国際マラソン」の二大会を統合して開催。
日比谷公園をゴールとする10キロの部には臓器移植者や障害者を含む4812人が参加。
皇居前から銀座、浅草 などの観光名所を通るフルマラソンには2万6058人がエントリーし、午前9時過ぎ、石原慎太郎都知事の号砲で、西新宿の都庁舎前をスタートした。
大会には約500人の医療関係者ら1万人を超えるボランティアが参加した。
大会に合わせ、音楽演奏やダンスなどパフォーマンスを行う 東京大マラソン祭り が開催されたが、雨のため一部の催しが中止となった。
注:写真は本文とは関係ありません
◆上々な「7時間の物語」
最大の不安材料だった天候に恵まれず、ぎゅうぎゅう詰めのスタート地点では思うように体を温めることもままならず、参加者は唇をふるわせた。
沿道に立つ人にとっても我慢比べの幕開けも、42.195キロの公道を舞台にした 7時間の物語 は上々の出来で幕を下ろしたように見える。
ソウル五輪代表で海外マラソンを数々経験しているゲストランナーの浅井えり子さんは「よくできたコース」と口元をほころばせた。
周囲と話しながらゆったり駆ける道中、銀座 や浅草雷門 では「感激」と弾む声が次々とわき起こったという。
増上寺 の前で立ち止まり、デジカメで記念撮影する男性もいた。
氷雨に顔をゆがめつつ、大会前の期待通り、参加者が揃って「こんなところを走れるなんて」と胸躍らせたのは確かだ。
そして最も印象的だったのがボランティアの姿だった。
走るのが速かろうが遅かろうが、有名だろうと無名だろうと給水係を初めとする老若男女は分け隔てなく明るく元気に走者に声を飛ばした。
その姿は「最高のボランティア」と評判をとった2000年シドニー五輪を思い起こさせた。どんどんと響く太鼓の音も心強く走者の耳に届いたに違いない。
警察の協力によって実現した 7時間の制限時間 が狙い通りに完走率の高さを引き出した。荒天だっただけに、制限時間の長さは参加者を大いに助けた。
今にも止まりそうな足取りでゴールにたどり着いた満足感は何にも替え難かったはずだ。世界に類を見ない「いきなり3万人でのスタート」は大過なく終った。
コース設定をはじめとする主催者の努力は実を結んだ。ただ、「これから苦情がかなりでてくると思う」と実行委員長が覚悟する通り、細部に渡る検証は必要だ。
誰もが遠慮なく声を出し、それを吸い上げることが、より多くの人が楽しめる大会を作り上げることにつながる。
(運動部・吉岡潤 2月19日付東京新聞 より)
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