読売新聞社の年間連続調査では、この30年で日本人の結婚観が大きく変化していることがわかった。 人生における結婚の位置づけや結婚生活のあり方では、価値観の逆転もみられた。
ただ、結婚はした方が良いという考え方は大勢で、結婚に精神的な安定を求める人が多くなってきている。 とは言え、実際には未婚率は男女とも増える傾向にあり、結婚に対する意識と現実に隔たりも生じている。
「女性は結婚しなくても十分に幸せな人生を送ることができる」と思う人は、全体では55%で、男女別に見ると、男性の51%より女性の58%が多かった。
年代別では20歳代で71%に上り、30歳代の67%が続いた。 年齢が高くなると数値は低下し、60歳代では「そう思う」の45%が、「そうは思わない」の48%を下回った。
70歳以上では「そう思う」は40%に落ち込んでいる。 既婚・未婚の別で見ると、「そう思う」は既婚者の51%に対して、未婚者は74%に達した。
この「女性と結婚」についての考え方では、30年間の意識の変化がくっきりと表れた。

「女性は結婚しなくても幸せ」との考え方について賛否を聞いた1978年は、「賛成」26%、「反対」50%だった。
「賛成」は94年に47%となり、「反対」の45%を初めて上回った。
「女性は結婚しなくても幸せ」と考える人はその後も増え続け、2003年に「そう思う」は52%と過半数を占め、今回の55%はさらに高い数値となった。
男女雇用機会均等法の施工(86年)などで働く女性が増え、ライフスタイルが多様化したことなどが影響しているようだ。
「男性は結婚し家庭をもって初めて一人前だ」と思う人は50%で、「そうは思わない」の49%と見方が分かれた。
男性では「そう思う」が53%と多数を占めたのに対し、女性は「そうは思わない」が51%となり、男女で認識の違いがうかがえる。
98年以降の調査で、「そう思う」との答えは、50%(98年)→45%(03年)→51%(05年)→50%(今回)と推移している。
「男性は結婚し家庭をもって一人前だ」との考え方について、世論は二分された状態が続いているようだ。
「結婚したら男性は仕事に専念し、女性は家庭のことに専念するのが望ましいと思うか」と聞いたところ、「そうは思わない」との答えが68%を占めた。
「そうは思わない」は男性の63%に対して、女性は72%と高かった。 「男は仕事、女は家庭」という考え方に対する女性の拒否感の強さがにじんだ。
「結婚したら子供を持つ方が良いと思うか」では、「そう思う」が82%に達し、「そうは思わない」は14%に留まった。
「そう思う」は既婚者で85%、未婚者で69%となった。 05年の調査では「そう思う」は85%で、今回はこれをわずかに下回った。
年代別にみると、20歳代で05年は80%だったが、今回は8ポイント減の72%、50歳代では88%が6ポイント減の82%となり、他の年代に比べて落ち込みが大きかった。
「親が反対していても、当人同士がよければ結婚して構わないと思うか」については、「そう思う」67%、「そうは思わない」28%となった。
「そう思う」との答えは、すべての年代で6割を超え、最高は20歳代の72%だった。
(8月27日付読売新聞「本社連続世論調査 結婚観」より)
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